●肝の働き●
「肝は血を蔵す。流泄を主る。肝は将軍の官、謀慮の出づるところ。肝は筋を養い、その華は爪にあり、爪は筋の余りなり。肝は目に開竅し肝気は目に通ず。」
医学的には耳慣れない、意味の良く分からない言葉ばかりですが、漢方では肝の働き生理機能を表現する重要な言葉です。
肝は血液の倉庫であり、血液を調節し、身体の隅々まで滋養します。そして、血液を解毒浄血します。また、肝は精神情緒の安定と自律神経の調節に深く係ります。
このような作用が、「肝の蔵血、流泄作用」ということになります。
そこで、肝の働きが正常であれば、人は栄養に満ち、体内に毒素もない。脳は活発に働き、思慮が深くなる。筋肉はのびやかで、目もよく見え、爪の色も良く、消化吸収も円滑に行われます。
しかし、肝の働きが十分でないと、疲れたり、筋肉や腱こわばり、ひきつったり、痙攣したり、脇腹が痛んだり、乳房が脹痛したり、目が疲れやすく、急に視力が落ちたり、かすんだりします。また、精神情緒や自律神経が不安定になり、イライラ、不安、不眠、動悸、食欲不振等々。検査数値に入っていなくても、異常信号なのです。
肝の漢方薬はたくさんあります。 |