●癌と漢方●
新陳代謝の一環で誤った遺伝子情報をもった異型細胞が生まれますが、健康人は免疫系細胞群の貧食作用によって、これらを常に排除しています。
しかし、この免疫機構が弱まった時に貧食作用を免れた異型細胞が増殖してしまったものが「癌」です。
現代日本人は冷飲冷食多飲多食、添加物、過労、加齢等で虚証(免疫低下)になり、ストレスが加わり、がんが生まれるといわれています。
漢方では、気血津液の不足とその停滞を病気と考えますが、がんはこの気血津液の停滞が特に強い結果凝固したもの。古くはがんを「岩」とも言いました。
がんの治療に際しては、この停滞を気滞、血滞(血)、水滞(痰湿)と言い、おのおの邪薬を使用します。
不足を気虚、陽虚、血虚、陰虚と言い、五臓六腑の虚、体質を考慮して一人ひとり別々の補薬を使用します。がん治療の重要な点は、停滞を取り除くことと不足を補うことを同時に行うこと。扶正邪、攻補両治と呼ばれます。
手術に際しても絶対に補法で免疫力を補強すべきですし、術後の転移防止こそ補法を行うことです。現代医学には東洋医学の言うこの補法のクスリは無いのです。
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