●自律神経失調症●
気温の変化や環境、さまざまなストレスなどの外的刺激から身体を守り、体内環境を一定の状態に保つように働いているのが自律神経。
私たちの意志とは関係なく自動的に常に律動しているから自律神経です。
交感神経、副交感神経というアクセルとブレーキのように相反する二つの神経で、全身体内すべてをコントロールしています。何らかの原因によって、このアクセルとブレーキの調節がうまくいかなくなった病気が自律神経失調症です。その症状は全身いたる所に及びますから、めまい、頭痛、動悸、耳鳴り、吐き気、だるさ、不安、不眠…日常的症状だけでも100以上見られます。
不定愁訴症候として個人差が大きく非常に多岐にわたります。そこで、心の悩みがあって不安、緊張などの神経症状を訴えるものを「神経症型」、身体的症状中心が「心身症型」、さらに「本態性型」や「抑うつ型」などに分けられています。
漢方では、これらの病気を独自の理論から解釈してゆきます。気鬱、肝鬱、気虚、血虚、痰湿などを主な原因とし、病人の年齢、栄養状態、体質の違いにより、漢方薬が選用されます。
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