●チック症について●
「チック症」とは、自分の意思に関係なく無意識に身体のどこかの筋肉を動かしてしまう不随運動です。
このように言うと癖のようですが、癖とは少し異なり、少し病的に頻繁な動作として現れるものを指して言います。目をパチパチさせたり、顔をしかめたり、顔を動かしたり、首を動かしたりする「運動性のチック」と、咳払いや、のど鳴らしや鼻鳴らし、舌打ちなどの「音声チック」に分けられます。
また、症状が一つの「単純性チック」と数カ所に現れる「複雑性チック」や、運動性と音声性が同時に現れる場合等さまざまなタイプがあります。
チック症は成人や老人にも多いのですが、相談としては圧倒的に小児が主です。
中でも、目・鼻・口・声の顔面が主で、その具体的症状は前述のように、目パチパチ、白目、開口、口すぼめ、舌まわし、舌出し、唇の小さな震え、しかめ顔等の顔面筋肉の不随意運動や、のど鳴らし、鼻鳴らしが多いようです。
漢方では、「肝は血を蔵し、疏泄を主る。肝は筋を主り、目に開竅す」の理論に基づき小児には疎肝解鬱法を主に、老人には補気補血を中心に漢方薬を選用してゆきます。
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