●肝鬱とは●
現代医学の医療検査には現れない病気はまだまだたくさん有ります。例えばこの「肝鬱」も検査には出ません。しかし、漢方では古くから多くの病気の重要な原因と考えて「肝鬱」を治療してきました。
当然この分野には、数多くの漢方薬が用意されています。
古医書の「餐英館療治雑話」には、「当今の病人、肝鬱の病人十に七八なり」と書かれております。戦国時代が終焉し、人民の多くが平和を自覚している時代のことです。まさに、現在のわれわれ日本人ではないでしょうか。
「肝鬱」とは、「精神的なストレスが有り、気分の発散ができずにイライラ、怒りっぽい、じっとしていられない、眠れない、気分が落ち込む、不安感が強い、思い通りに事が運ばなかったり、意のままにならず、嫌な事で傷つき、悪い方へ悪い方へ考えてしまい、状況の好転が見られないと気分が鬱積して様々な症状が出現してきます。この状態を指した漢方の病名です。」 |