●逆流性食道炎と漢方●
この病名を耳にする事が最近急に増えております。逆流性食道炎とは簡単に言いますとその名の通り、胃に有るべき胃酸が食道に逆流して上ってくる病気です。胃液は食物を溶かす強塩酸ですので胃の中はいわば溶鉱炉です。それが中性の食道に強酸が逆流してくるのですからたまりません。
よく胸やけする、お腹が張る、食後胃が重苦しくもたれる、食後気持ちが悪い、物を飲み込むと痞える、ゲップがよく出る、苦い胃酸が上がってくることがある、胸痛、のどの痛みや違和感がある、時に耳に痛みや違和感がある、口が苦い、酸っぱい、最近甘いものが食べられない等々症状は様々です。本来、食道と胃の間は括約筋という蓋で調節されております。
その蓋が狂ってしまった病気とも言えます。
その結果食道に炎症を起こしている病気ということになります。漢方では、食道と胃酸は直接の原因部位ですが、多くの場合、本因は「肝」に有ると考えます。他の原因も有るのは当然ですが、「肝」の治療薬で治る例が圧倒的に多いのです。もちろん、現代医学の「肝臓」とは少し違います。ストレス社会、食余り社会の問題ではないでしょうか。 |