●夏の漢方薬●
夏と言えば、昔から「夏バテ」「暑気あたり」「食あたり」「水あたり」などの言葉が有ります。この猛暑を快適に健康に過ごすための先人の知恵が漢方の世界には沢山有ります。
まず、夏バテ暑気あたりを例にとりますと「清暑益気湯」という漢方薬が有ります。読んで字の如く、暑さを清めて元気を益すのが目的の漢方薬です。(元気が出ない、気力が無い、疲れやすい、だるい、全身の無力感、声に力が出ない、口数が少なくなる、食欲がない、食べても美味しくない、朝起きるのが嫌、仕事をするのが嫌)暑さがもとでのこんな症状に使う漢方薬です。
日頃から体力のない人は、夏バテ予防に夏に入る前から服用してゆけばなおさらよいでしょう。その他色々な漢方薬が有りますので夫々あなたの体質に合わせて選ぶべきは言うまでもありません。
次に、食あたり、水あたりには「香正気散」という漢方薬が有ります。この処方は、江戸時代に旅人の常備薬として珍重された「不換金正気散」からなる処方です。金には換えられないというところから「不換金」という名がつきました。
そして不換金正気散をさらに改良した処方が「香正気散」です。
これらはほんの一例です。 |